ピロリ菌除菌後も慢性胃炎は残るため、年1回胃内視鏡をおすすめしています。
胃ポリープが見つかった場合は、その場で切除するのでしょうか?
基本的に切除はしません。
胃のポリープに関しては胃底腺ポリープと過形成ポリープの大きく2つに分かれます。熟練した医師なら内視鏡で見ただけで判断はつきます。胃底腺ポリープは基本がん化しないため、生検の必要もありません。過形成ポリープは背景粘膜にピロリ菌感染を基礎とした慢性胃炎があることが多く、慢性胃炎が確認できた場合はピロリ菌検査が考慮されます。
経鼻内視鏡はしていますか?
当院では画質を重視しているため、経口内視鏡のみで対応しております。
全員に嘔吐反射が起こりにくいマウスピースを使用しております。希望者には鎮静剤を使用して検査をしております。
下剤を飲まない大腸内視鏡はやっていますか
当院では対応しておりません。
「下剤を飲まない大腸内視鏡」とは、事前に上部内視鏡行い十二指腸に短時間に強制的に下剤を流し込むことにより下剤を飲まなくて良いとするものです。
これは下剤の添付文書に記載のない投与方法です。
本来下剤は1時間に1リットルのペースで腹痛や排便状況をみながら下剤内服の速度を調整していく必要があります。短期間に下剤を多量に飲むと嘔吐や誤嚥、急激な腸管内圧上昇による腸管破裂の危険性が高まるからです。
当院では添付文書に沿った、安全に配慮した前処置方法のみを採用しております。
大腸ポリープが見つかった場合は、その場で切除するのでしょうか?
内視鏡で発見したポリープについて、切除が必要かつその場で切除可能と判断した場合に切除します。ただし出血の危険性がありますので、血液をサラサラにする薬を普段飲んでいない、あるいは飲んでいる場合は一定期間休薬が必要です。また、切除後1週間はアルコールや激しい運動、旅行や出張は控えてください。出血した場合は便器が真っ赤になります。その時はすぐに連絡ください。大腸ポリープを切除すると、生命保険の手術給付金がおりる場合があります。
ご加入されている保険会社にご確認ください。
カメラと内視鏡の違いを教えてください
カメラではなく内視鏡です。
1950年オリンパス光学工業(現オリンパス)が開発した胃カメラは、先端に小型カメラ、電球がついたものです。検査は、写真を撮影し、検査後にフィルムを現像し診断するもので、当時画期的なものでしたが、リアルタイムに観察できませんでした。
1958 年に米国で、光を伝導するグラスファイバーを用いたファイバースコープが開発されます。これによりリアルタイムで胃内を観察可能となり、徐々に胃カメラからファイバースコープに置き換わりました。
1986年に画像素子CCDを組み込んだ電子スコープが開発されます。電子スコープはモニターに映されるため多くの医療従事者が同時に観察可能となりました。ここから進化し続け、現在の内視鏡に発展していきます。
診察、検査に予約は必要ですか?
診察は予約制ではありませんので、発熱外来(14:00-15:00)をさけて診療時間内に受診ください。時間帯により待ち時間が発生することがありますのでご了承ください。胃内視鏡、大腸内視鏡、腹部超音波はwebで仮予約可能です。胃内視鏡、腹部超音波は当院からお電話して予約確定となります。大腸内視鏡仮予約後、予約日の1週間前までの外来受診をお願いします。
緊急性によっては当日の上部内視鏡検査にも対応致します。お電話いただき、食事を摂らないで来院してください。
内視鏡の前に血液検査は必要ですか
いいえ。必要ありません。
当院では内視鏡検査ごとに内視鏡を洗浄・消毒するため、肝炎ウィルスや大腸菌などの病原菌、ウィルスを完全に滅菌します。そのため、内視鏡検査前の感染症検査は実施しておりません。
内視鏡当日は普段薬飲んでいますが飲まないほうが良いですか。
高血圧の薬は起床時に内服してください。
糖尿病薬は内服しないで下さい。
そのほかの薬は検査予約時にご相談ください。
胃内視鏡と大腸内視鏡を同時に検査することはできますか?
可能です。当院では大腸内視鏡施行後に胃内視鏡を行います。
内視鏡検査には保険が適応されますか?
胃痛や便秘などの消化管由来の症状がある、あるいは症状がなくてもドックなどで異常所見があり精査が必要と言われた場合は保険診療となります。ただし、症状がなく検診目的の場合は自費検査となります。